これ、心の中では(!わーい、ありがとうございます!)なのですが、弾いているときは、私は話ができないので、「何にしますか」に答える一言がすぐ出ず、この仕事を始めた当初は、聞きにきたスタッフをにらみつけてしまうという大変カンジの悪いピアニストでした。ほんとはにらみつけてたのではなく、目で「ビール」とか「オレンジジュース」って語ってただけだったんですが。
ようやく最近は一言くらいなら発声することもできるようになったのですが、それだと「ビール」「ワイン」くらいしかいえないので、次は、二音節以上のカクテル名「カンパリソーダ」とか「シャンディガフ」とかの発声にもチャレンジしてみたいと思います。
これ、他のピアニストにも聞いてみたのですが、できる人はできるみたいですね。さらに、先日見に行ったライブでは、エレキベースでチェイサー(セットの最後のテーマみたいなのです)を弾きながらにこにことMCをやっている人すらいて、びっくりしました。
映画などでは、バーの片隅で弾いている男性ピアニストに美女が語りかけると、ピアニストは相変わらず弾き続けながら(!)おしゃれに受け答えして、ついでに一言二言美女を口説いちゃったりという神業のような場面が出てきますが、これは私には絶対無理...。
ところで、バーにピアニストといえば映画「カサブランカ」。
近年見直していちばんびっくりしたのは、リックのバーでは、お客様のお席まで、アップライトのピアノ(キャスターつき)をごろごろもってきて演奏しちゃうサービスがあるという点でした。これはスゴイ。
よくメキシコ料理のレストランで、テーブルまでマリアッチが演奏にまわってくるとか、日本の小料理屋でも流しのギター弾きがまわってくるとか、そういうのならわかるのですが、その感覚で、リクエストがあるとピアノ弾きがピアノを押して演奏にしにくる...。調律が狂うだろうに、いえ、そんな細かいことを気にしているようでは、生き馬の目を抜く外地モロッコでのバー経営は成り立たないのでしょうね。
やられた、と思いました。
いえ、これはもちろん、映画の撮影の図柄上の都合だと思うんですが、そして、たぶん、普通の観客はあまり気にならないポイントだと思うんですが。
そういう目でミュージシャン映画を見直してみると、特に古いハリウッド映画あたりにおいしい見所があるかもしれません。誰か知ってたら教えてくださいね。

