ピアニスト廣田ゆりの部屋

ジャズピアニスト廣田ゆりのサイト。

Live News! 

8/24(水)高田馬場サニーサイド スタンダードトリオ(大表秀具(B)岡田朋之(Ds))

9/13(火)代々木NARU
 Nomino Quartet
 (平岡遊一郎(ギター)三井大生(バイオリン)佐藤有介(ベース))


8月のスケジュールはコチラ

CD「ノミのサーカス」発売中です♪


カズオ・イシグロ「夜想曲集」(早川書房)という本を読みました。
「音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」という副題がそそる短編集で、
「天才」とか「超メジャー」とか、
「一音弾いた途端、世界が彼にひれ伏した」とか、ではない、
街場の普通(?)のミュージシャンの、
味わい深い音楽的体験を描いたものです。

「普通」、というのは、つまり、
ベネチアのサンマルコ広場のカフェで、
1日に9回も「ゴッドファーザー愛のテーマ」を演奏しなければならないような
そんなお仕事をしているミュージシャンのことですが、

そんな時、客席に、昔自分が熱烈に聞き込んだ大歌手を発見して、
たった一度だけ、一緒に演奏する機会に恵まれる。。。なんて話が描かれています。
曲目は「恋はフェニックス」「I fall in love too easily」「One for my baby」。
ドキドキするなあ。

全体的にビターなトーンなのですが、
切り取り方が絶妙で、私は大好きです。

例えば、往年の大歌手は、
「母はシナトラよりあなたの方がいいと言っていました。」
と言われると、微妙な顔をして、自分は今や、「過ぎ去った時代の老歌手」なんだとつぶやくけれど、

冷戦時代のポーランドで育ったギタリストにとって、今でも老歌手は、偉大なままだし、
共産圏では入手困難な貴重なレコードで、「自由の国アメリカ」の音を楽しんだ、その時のままの
甘い歌声と共演するのは、素晴らしい瞬間だったに違いない。

もっとも、この作者ですから、ハリウッド調の感動的な描写は一切ないのですが。

他にも、
地味なルックスがネックになって(?)売れないサックス奏者が、
整形手術する話とか、好き。

こんな嵐の晩には是非。おすすめです。



















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廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)
  • Author: 廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)
  • 東京都中野生まれ。かに座AB型

    廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)プロフィール

    ジャズピアニストとして都内ライブハウスに出演しつつも、スウィンギー&スウィートな音楽性で、ノスタルジックポップスバンド「黒船レディと銀星楽団」、エキゾな「モスランズ」、ビッグバンド「Gentle Forest Jazz Band」のCD、ライブに参加するなど、
    ユニークな活動を続けている。

    「古本屋のワルツ」に代表される、古い映画音楽のような、ロマンチックなメロディメイキングのセンスに高い評価がある。

      現在はバイオリンとコンガを主軸としたライブシリーズ「超素敵音楽会〜月夜の散歩」が好評。

    リーダーCDに「ザ・ローリング・リリ~リリー婦人の7分半ピアノロール」(2009)、「ノミのサーカス」(2015年8月)など。

    大事にしていること。明日はどうなるかわからないからこそ、音楽によって、その場の空気を多数の人とわかちあえる瞬間。

    趣味。月夜の散歩。古い洋館めぐり。お茶を飲むこと。本を読むこと。絵を見ること。昼間のビール、夜更けのワイン。

    レッスンもいたします♪
    生徒募集中。
    Contact
    hiro-yuri@m3.dion.ne.jp
    (ハイフンをとってご連絡ください)

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