ピアニスト廣田ゆりの部屋

ジャズピアニスト廣田ゆりのサイト。

おなじみ「My Funny Valentine」(Lorenz Hart & Richard Rodgers)。
2/14が近づくと、街のジャズバーでも、いろんなシンガーがこれをとりあげます。

私は、映画「恋のゆくえ」のラストで、ミシェル・ファイファーが歌っているヴァージョンが好きですが、
有名なところでは、チェット・ベイカー、フランク・シナトラ、マイルス・デイヴィス(もちろん演奏のみ)、と
男性ミュージシャンがととりあげることも多いようです。

でも、私は、この曲は、女性専用曲だと思います。
歌詞の「she」と「he」を取り替えて、女性が男性目線の曲を歌う、
ということはよくありますが(「The Girl from Ipanema」を「The Boy from。。。」として歌うとか)
この曲は、そういうことではなく、女性に歌ってもらいたい。

なぜかというと、
男性歌手はけして歌っていない、この曲のヴァース(注*)部分で、
恋人のヴァレンタインは、どうやら、「薄毛」(表現を自粛してみました)らしいことが歌われているからです。
「The vacant brow and Thy tousled hair」
額がvacant(空き)で、髪がもしゃもしゃって。。。
(英語に詳しい方、違ってたら教えてください)

これは、いわゆるバーコード系なのか、
それとも、ウディ・アレンとか
小日向文世や、モト冬樹、ニコラスケイジとかその系列なのか...?
個人的には、昔ERにでていたドクター・グリーンとか、、カミングアウト後のショーン・コネリー、あと名前は忘れましたが「トランスポーター」の主人公とか、好きなんですが。


とにかく、曲の本編で、彼女は、ヴァレンタイン氏に向かって
「Don't change a hair for me Not if you care for me」
私のことが好きなら、髪の毛一本だって変えないで、と薄毛のカレに向かって切なく歌い上げています。
この歌詞、それだけとりあげると、なんで急に髪の毛がでてくるのかわからないのですが、
ヴァースを読むと納得できる内容です。

ヴァース自体は、シェイクスピア調の古めの英語で書かれている(当時のはやり??)ためか、
女性シンガーにもあまり歌われることはないようですが、
薄毛のカレに向かって、
「ギリシャ彫刻ほどカッコよくないし、写真向きでもないルックスだけど、
 そのまま変わらないで」
と歌っているのかとわかると、これって、結構最高のラブソングなのではないかと思います。

しかし、一方、意中の男性から
「君はそんなにルックスはよくないけど、性格が好きだから、変わらないで」
って言われたら、
ギリギリ、コイツはB型なんだな、っと思ってひきつり笑いしますが、
でも、同じ内容を、あの美麗なメロディで切なく歌いあげられたら、相当ハラがたつかもしれません。
嘘でもいいから、「キレイ」っていうのが、愛っていうもんだろうが!
勝手なようですが。

だから、この歌は男性には歌ってほしくないのでした。


2/14は新宿「J」にてお待ちしています♪


*注 ヴァース(verse)
 歌のいわゆる「前フリ」。
 ジャズのスタンダード・ナンバーはミュージカルからとられていることが多いので、
 たいてい、劇中のセリフから歌にはいる前に、セリフでも歌でもない前口上がついています。
 現在は、歌われることも歌われないこともあります。

 







関連記事
スポンサーサイト
このページのトップへ

コメント

このページのトップへ

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

このページのトップへ

トラックバック

FC2Ad

Information

廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)
  • Author: 廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)
  • 東京都中野生まれ。かに座AB型

    廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)プロフィール

    ジャズピアニストとして都内ライブハウスに出演しつつも、スウィンギー&スウィートな音楽性で、ノスタルジックポップスバンド「黒船レディと銀星楽団」、エキゾな「モスランズ」、ビッグバンド「Gentle Forest Jazz Band」のCD、ライブに参加するなど、
    ユニークな活動を続けている。

    「古本屋のワルツ」に代表される、古い映画音楽のような、ロマンチックなメロディメイキングのセンスに高い評価がある。

      現在はバイオリンとコンガを主軸としたライブシリーズ「超素敵音楽会〜月夜の散歩」が好評。

    リーダーCDに「ザ・ローリング・リリ~リリー婦人の7分半ピアノロール」(2009)、「ノミのサーカス」(2015年8月)など。

    大事にしていること。明日はどうなるかわからないからこそ、音楽によって、その場の空気を多数の人とわかちあえる瞬間。

    趣味。月夜の散歩。古い洋館めぐり。お茶を飲むこと。本を読むこと。絵を見ること。昼間のビール、夜更けのワイン。

    レッスンもいたします♪
    生徒募集中。
    Contact
    hiro-yuri@m3.dion.ne.jp
    (ハイフンをとってご連絡ください)

Search

Calendar

08月 « 2017年09月 » 10月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

 

カテゴリー

最近の記事

最近のコメント

アクセスランキング

[ジャンルランキング]
音楽
2274位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
ジャズ
93位
アクセスランキングを見る>>

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する