ピアニスト廣田ゆりの部屋

ジャズピアニスト廣田ゆりのサイト。本人が参加しているノスタルジックジャズバンド「黒船レディと銀星楽団」のサイトにもリンクしています。

昨日は新宿「ダンス」にてボーカルの梶原まりこさんとのデュオでした。まり子さんの歌はホントにインパクトのある歌で、前からご一緒したかったのですが、今回縁があって実現しました。いっぱいエネルギーをもらいました!!来てくださった方、ありがとう。

ところで、昨日やった中で久しぶりの1曲「想い出のサンフランシスコ」。なかなか自分のものにできなくてどちらかといえば苦手な部類に入るんですが、リクエストがとても多く、そしてなんというか、気になる1曲なのです。

 以前、OLをやっていたとき勤めていたのは貿易関係の会社でした。入社した直後は、日本製品の輸出が全世界に向けて絶好調で、「貿易摩擦」とかいってアメリカから文句いわれたりしていた時期でした。
 そんなとき年配の先輩がしみじみつぶやいていたのは、「昔はね、日本製品を外国に買ってもらうなんて、大変だったんだよ。買ってくださいって、お願いしにいってた時代があったんだよ。今じゃ考えられないかもしれないけどね」

 その人が石川好さんの「ストロベリーロード」という本を薦めてくれました。それは、サンフランシスコに移民してイチゴ栽培で身をたてようとしている在米邦人の物語で、今でもよく覚えているのは、イチゴ畑で作業していると、日本家電メーカーのセールスマンが「炊飯器」をセールスしにくるくだりです。あれ、1950年代か60年代くらいの話だったでしょうか?(相変わらず記憶を頼りに書いているため不正確だったらごめんなさい)
 つまり、普通の家電製品はまだアメリカに売れるほどの競争力がなかったので、炊飯器を在米移民向けに売っていた、ということなんですが。

 「想い出のサンフランシスコ」を弾くたびに、このことを思い出します。ゴールデンゲートブリッジとかじゃなくて、「炊飯器のサンプルをかかえて汗をふきながら異国のイチゴ畑を歩く日本人セールスマン」のイメージを思い描いてしまうんです。
 リクエストしてくださるのはやっぱりご年配の方が多いのですが、気のせいか「今じゃ考えられないかもしれないけどね」って心の中でつぶやいているような気がします。

考えすぎかもしれないんですけどね。だから、この曲、苦手ながらも気持ちこめて弾きたい1曲なのです。




このページのトップへ

コメント

このページのトップへ

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

このページのトップへ

トラックバック

Information

廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト)
  • Author: 廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト)
  • 東京都中野生まれ。かに座AB型

    音楽好きの両親と2人の姉のもと、5歳でクラシックピアノを始める。5年で挫折。でも譜面を見ないで弾くのは大好きだった。

    10代で映画にハマリ、名画館通いしているうちに、なんだかむちゃくちゃ気になる音楽があって、しばらくわからなかったのを、誰かがジャズだと教えてくれた。さっそく学生時代はビッグバンドのサークルに入って、でもなぜかトランペットを吹いていた。

    卒業後は就職してバブルOL生活に突入。まじめに働いていた(つもり)が、向かなかった。会社に行きながらまたジャズを、今度はピアノで始めようと思い、ジャズピアニスト元岡一英氏に師事、そのあたたかく雄大な音楽性に影響を受ける。阪神大震災のあった年「人はこの世の中からいなくなってしまう存在」だということをやっと実感し、やりたい音楽をやるためにOLをやめた。

    95年頃よりプロ活動を開始。ソロ、ピアノトリオ、シンガーの伴奏など、ジャズ・ピアニストとしての精進は続行中。

    2003年春、ボーカリスト「黒船レディ」(水林史)に誘われて銀星楽団に「リリー婦人」として参加。楽曲の提供を始め、今日にいたる。2006年10月「古本屋のワルツ」をリリース。

     大事にしていること。明日はどうなるかわからないからこそ、音楽によって、その場の空気を多数の人とわかちあえる瞬間。
     
    趣味。月夜の散歩。古い洋館めぐり。お茶を飲むこと。本を読むこと。絵を見ること。

Search

Calendar

07月 « 2008年08月 » 09月
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

 

プロフィール

廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト)

  • Author:廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト)
  • 東京都中野生まれ。かに座AB型

    音楽好きの両親と2人の姉のもと、5歳でクラシックピアノを始める。5年で挫折。でも譜面を見ないで弾くのは大好きだった。

    10代で映画にハマリ、名画館通いしているうちに、なんだかむちゃくちゃ気になる音楽があって、しばらくわからなかったのを、誰かがジャズだと教えてくれた。さっそく学生時代はビッグバンドのサークルに入って、でもなぜかトランペットを吹いていた。

    卒業後は就職してバブルOL生活に突入。まじめに働いていた(つもり)が、向かなかった。会社に行きながらまたジャズを、今度はピアノで始めようと思い、ジャズピアニスト元岡一英氏に師事、そのあたたかく雄大な音楽性に影響を受ける。阪神大震災のあった年「人はこの世の中からいなくなってしまう存在」だということをやっと実感し、やりたい音楽をやるためにOLをやめた。

    95年頃よりプロ活動を開始。ソロ、ピアノトリオ、シンガーの伴奏など、ジャズ・ピアニストとしての精進は続行中。

    2003年春、ボーカリスト「黒船レディ」(水林史)に誘われて銀星楽団に「リリー婦人」として参加。楽曲の提供を始め、今日にいたる。2006年10月「古本屋のワルツ」をリリース。

     大事にしていること。明日はどうなるかわからないからこそ、音楽によって、その場の空気を多数の人とわかちあえる瞬間。
     
    趣味。月夜の散歩。古い洋館めぐり。お茶を飲むこと。本を読むこと。絵を見ること。

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

友達申請フォーム

この人と友達になる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

Powered By FC2ブログ

Powered By FC2ブログ
ブログやるならFC2ブログ