ピアニスト廣田ゆりの部屋

ジャズピアニスト廣田ゆりのサイト。

文芸春秋社から「はじめての文学」というシリーズの、村上龍さんの巻を読みました。

著者みずからが自作何篇かを青少年むけに選んで、アンソロジーに編んでいる企画なのですが、龍さんの選んだ冒頭作は「ハワイアン・ラプソディー」という作品でした。

ある孤独な老人が、故郷に帰ろうとする。その無謀とも思える試みを助ける主人公たち。
でも龍さん作品らしく、単なるファンタジーじゃなくて、老人の生々しい孤独が描かれていて、その生々しさ具合は、きっと「青少年」だったころの私だったら、やや拒絶反応を起こしたかもしれないのですが...。

この短編を「はじめての文学」の冒頭にもってくるなんて、龍さんて、いい男だなあ、と思いました。
それから「帰りたい」という言葉は、人生で最もせつない言葉のひとつだな、とも。


(以下は私の解釈ですが)
人生の孤独からは誰も逃げられないし、誰も帰る場所なんてないけれど、
だからこそ、人生におけるいろんな祭り(おいしい食べ物、お酒、素敵な異性とのかかわり、光輝く瞬間)が大切で。

そして、だからこそそれを手にいれるためのお金は必要になるし、お金を手に入れるためには自分の頭で考えて自分がお金に変換できる価値はなにかを知らなければいけない、ということをつけ加えるところが、龍さんのほかの作家にない特徴で、私の好きなところです。


最近ある関係で、自分たちの手でイチから祭りをつくりあげようとしている人たちにかかわって、最初はその意味するところがよくわからなかったのですが、だんだん全貌がみえてきたら、そういうことなのかな、と納得しました。

人生における「祭り」(宗教的な意味ではないです)は大切。
それが他人の手によって開催されるのを待つだけでなく、自分たちの手でつくりだそうとする、という試みも大切。

私も自分の「祭り」をみつけないと...。

そういえば今日は「カンブリア宮殿」の日だ。


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廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)
  • Author: 廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)
  • 東京都中野生まれ。かに座AB型

    廣田ゆり(ひろたゆり/ピアニスト・作曲)プロフィール

    ジャズピアニストとして都内ライブハウスに出演しつつも、スウィンギー&スウィートな音楽性で、ノスタルジックポップスバンド「黒船レディと銀星楽団」、エキゾな「モスランズ」、ビッグバンド「Gentle Forest Jazz Band」のCD、ライブに参加するなど、
    ユニークな活動を続けている。

    「古本屋のワルツ」に代表される、古い映画音楽のような、ロマンチックなメロディメイキングのセンスに高い評価がある。

      現在はバイオリンとコンガを主軸としたライブシリーズ「超素敵音楽会〜月夜の散歩」が好評。

    リーダーCDに「ザ・ローリング・リリ~リリー婦人の7分半ピアノロール」(2009)、「ノミのサーカス」(2015年8月)など。

    大事にしていること。明日はどうなるかわからないからこそ、音楽によって、その場の空気を多数の人とわかちあえる瞬間。

    趣味。月夜の散歩。古い洋館めぐり。お茶を飲むこと。本を読むこと。絵を見ること。昼間のビール、夜更けのワイン。

    レッスンもいたします♪
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