で、好きな映画の話をひとつ。ジム・ジャームッシュの「ナイト・オン・ザ・プラネット」。これは世界の5都市の夜のタクシーの話をオムニバス形式でつづった映画です。
全部おもしろいのですが、中でも特に私が好きなのは、パリの夜編。
「ベティ・ブルー」のべアトリス・ダルという女優さんが盲目の女性に扮して深夜タクシーに乗るのですが、コートジボワール出身の黒人運転手とのかけあいが絶妙なのです。
最初は「目が見えないといろいろ大変だろう」、と同情的な運転手に対して「そんなことはない、目が見える人よりもわかっていることだってあるのよ」と、アフリカ出身者でもあてられなかった彼の母国を、言葉のなまりだけであててしまう、なんていうエピソードがあって(これ、記憶だけで書いているので、興味をもった方は、ホンモノ見てみてくださいね)、話しているうちに運転手もだんだん自分がなんだか不自由な気分になっていってしまう。そしてみている方も不思議な気分になっちゃいます。この不思議さ加減がクセになるんですけど、この人の映画。
そしたら最近、銀星楽団でつくった「Night Hawks」という曲に黒船ちゃんがドキッとするような歌詞を書いてくれました。
日の光の中で見えるのがこの世の全てと言わないで
知りたいことの本当は
言葉など見えない暗闇に咲いている
どうです?聴いてみたくなったでしょ?
というか、あの映画のベアトリス・ダルが歌のイメージに重なりました。
曲をつくるようになって面白いのは、自分のつくったメロディにどんな歌詞がのるかわからないことです。今回もタイトルだけは私が先につけてたのですが、この歌詞には正直びっくり。やられました...。

